isamunishida

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抗う方法

モンが自分達の元から旅立ち一ヵ月が経過し。時折、途方もない虚無感に襲われながら。トリガーが、何なのか、どこにあるのか。いや、そこら中に。突如、世界が無味無臭のモノクロの世界に一変するかのように。いたる場面で、変なミスをするポンコツっぷりですが、とりあえず仕事こなし、生活してます。そんな生活中。なんだが本も読む気になれずの気分だったので、買ったのは二か月以上前の本を数冊読み。今、読むべきして読んだのかな?と思えた。映像化させたのは、観てないんですが、面白そうと思い、まとめて買ってた本。まほろ駅前多田便利軒まほろ駅前番外地まほろ駅前狂騒曲  三浦しをん著の、まほろ駅前三部作。読んでみて、1.2.3巻ではなく、まとめて一作品の上・中・下巻。公式のキャッチコピーは、「カムバック、しあわせ」「バツイチ男二人の、痛快で、やがて胸に熱く迫る便利屋物語」なんですが、自分には、根本の題材は、生とは、死とは、と死生感の話を、面白おかしくスピィーディーに、時にシリアスに、描いた作品なのかな?と。作中より一節を抜粋「なるべく覚えているようにする。あんたが死んじゃっても。俺が死ぬまで。それじゃだめ?」~~~~死者とは二度と語りあえず、触れあえず、なにかをしてあげることもできない。そんな死の残酷さに抗い、死者を単なる死者にしないための、たぶんただひとつの方法。生きてるものが、記憶しつづけること。~~~~抗う方法を再確認。三浦しをんさんの作品は好んで読んでますが、やっぱり素晴らしい書き手です。

ボーナスタイム終了

2月に脳梗塞を発症し、 見事に復活をとげた我が家の愛するモンが、 7月5日に体調が急変し入院。7月8日の早朝、眠るかのように自分達の元から旅立ちました。 看護・介護というモノもさせてもらえず。というか、されたくなかったのかな? 今、思うと2月のあの時に、 もう旅立つはずだったのが、 「このまま行っちゃうと、とーちゃん頭おかしくなっちゃうぞ。」って、 モンが、もうひと踏ん張りしてくれたのかな? と、 この5か月で、少しづつ衰えていく体。覚悟決めなよ。子離れしなよ。って、 モンの態度が言ってた様に思えてなりません。 モンがくれたボーナスタイムは五か月間で終了でした。 ご飯は、美味しく頬張るもの。トイレは、自分が行きたい時に、外に連れて行ってもらうもの。そういうのが出来ない。モン自身が好まない姿(おむつや、流動食)は、ボーナスタイムには入ってなかったみたいです。 親孝行で、 カッコつけで、 プライドが高く、 食いしん坊のモンは。最後の最後まで、カッコよく旅立って行きました。お世話になった方々。モンの事を可愛がってくださった方々。本当にありがとうございました。モンがくれたキラキラした幸せな時間。一生の宝物として、心の中にしまっておきます。ありがとうね。もし生れ変わりってものがあるのならば、次、モンが、どんな姿してるか、とーちゃんには、わからないからさ。その時はサイン送って。どこに居たって、どんな姿だって、必ず見つけるから。また一緒に、素敵で楽しい時間を過ごせる事を。

74年

自分は、閻魔大王様が鎮座する地獄を見たことがなければ、ダンテが画いたインフェルノも、ボッティチェッリが描いた絵画で見知ってるだけ。でも、もし地獄ってモノを想像するなら、74年前の、長崎と広島を想像する。原爆資料館で見知った事。語りべさん達から、聞かせてもらった事。どんな事が起こったのか、自分は口にもしたくない。キノコ雲の映像を見るだけでも嫌気がさす。あれは地獄以外の何物でもないと思う。地獄ってモノを創りだせるのは、神って方の所業じゃないのか?人は、神にでもなったつもりなのか?傲りだよ。その地獄を造りだす核兵器を、現世界は九か国14525基保有してるとか。地獄を14525回も見たいのか。その前に、地球上から、生物が全て消え失せる。どっかの誰かが、ポチッとボタンを一回押すだけで。目には、目を。核には、核を。愚か過ぎる。自分は、まだまだ皆と生き。これからの未来を、この目で見たい。人柱となり、今の世を築いてくれた方々の為にも。核兵器廃絶と恒久平和を願います。2019.8.9長崎市長の長崎平和宣言より引用 目を閉じて聴いてください。 幾千の人の手足がふきとび 腸(はら)わたが流れ出て 人の体にうじ虫がわいた 息ある者は肉親をさがしもとめて 死がいを見つけ そして焼いた 人間を焼く煙が立ちのぼり 罪なき人の血が流れて浦上川を赤くそめた ケロイドだけを残してやっと戦争が終(おわ)った だけど…… 父も母も もういない 兄も妹ももどってはこない 人は忘れやすく弱いものだから あやまちをくり返す だけど…… このことだけは忘れてはならない このことだけはくり返してはならない どんなことがあっても…… これは、1945年8月9日午前11時2分、17歳の時に原子爆弾により家族を失い、自らも大けがを負った女性がつづった詩です。自分だけではなく、世界の誰にも、二度とこの経験をさせてはならない、という強い思いが、そこにはあります。 原爆は「人の手」によってつくられ、「人の上」に落とされました。だからこそ「人の意志」によって、無くすことができます。そして、その意志が生まれる場所は、間違いなく、私たち一人ひとりの心の中です。